フューチャリスト宣言

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

やっと読み終わった。レビューというか感想なんだが、手放しでこの本を褒める感想が多かった(と思われた)中、個人的な印象は、ためにはなるが、それほど共感はできなかった。

梅田氏はこの本の中で、世界を変えられるプログラマというのは、寝ても覚めてもプログラミングする人だ、という。要するにギークの中のギークだ。自分もそんなギークになりたいとは思うが、そこまでの情熱があるか?と問われると、いや、そこまでは・・・という答えになる。その時点でギーク失格だ。

もちろん、好きなことはある。プログラミングもそのひとつだが、夜を徹して、休日も・・・いやいや、それはハッキリ言ってムリ。他にもおれはやりたい事がある。レコードだって買いたいし、聴きたいし、映画も見たい、デートだってしたいし、美術館でアートな気分にも浸りたい。

そして、世界を変えたいなどとは思っていない。望むところは、自分の選んだ、カネになる、プログラミングという行為で面白おかしく、楽して大金を稼げればいいな、と思うだけだ。・・・なんだかこれじゃ頭の悪い人みたいだ。

茂木氏も梅田氏も識者と言われる人たちだろう。言わば彼らもギークだ。この本を読み進めるうちに、少なくともギークでない自分は、少し希望をなくす。愚者の嫉妬という視点で、どうしてもこの本の内容を受け取ってしまう。ポジティブになれるのはギークだけで、そうでないヤツラは氏ねってか。ああそうか、死んでやる。

未来に栄光あれ。