Andre Ceccarelli / Ceccarelli

正直、他人のレコード評は当てにならないことが多いと感じることが多い。当たり前のことだ。選曲のプロが編纂しているコンピレーションでさえ、アタリとハズレがあるくらいだ。それほど、個人の好みというのは、他人と違う。

そんな中にも例外は大いに存在する、このレコードもそのひとつ。
このブログの記事で興味を持ち、たまたま見つけたので入手してみた→http://blog.livedoor.jp/imq/archives/50822668.html

元Magmaのヴァイオリニスト、Didie LOCKWOODが1曲目に参加しているアルバムで、おれが彼のことに興味を持たなかった限りは存在すら認知できないレコードだ。

最近、Didie LOCKWOODのアルバムをいくつか聴いているのだが、どうも彼のリーダー作はしっくりこない。たとえば、このアルバムなどもそうだった。うまく説明できないのだが、何かが違う。彼が前面に出ているよりも彼が裏方で頑張っている方が好感を持つことが多い。

しかし、音楽というのは深い。世の中に出回っているのは知らない音源ばかり。そのうち、素直に感動できる、自分向きの音源というものは数少ない。なぜ、自分が1970年代、しかも欧州の音源を好むかというと、それにはそれなりの理由があると考えている。1970年代のこういった音源が日本に入ってくるという時点でフィルタがかかっているのだ。30年という時の流れに負けない音源が今もなお――一部でではあるが――実際に聴かれ続けている。

自分の、このような音源収集は実は、冒険に見えて、意外に保守的なのだ。誰かが好意的評価を下すから、今もなお、手に入る。小さいながらも需要がある。だからこそ、それが自分の手元に届のだ。

そして、聴き、感動し、興奮し、己の無知さを呪い、それがまた次の音源収集につながってゆく。

A1 - FORGET IT
これがDidie LOCKWOODがフィーチャリングされている曲。女性ボーカル(Chantal Alexandre)がはいり、リズムもタイト。ファンキーでポップなジャズロックという印象だ。LOCKWOODのエレキヴァイオリンも鮮やかにキマっている。
A2 - I'M A SKUNK
そして、2曲目はブルージーに。ハイトーンの男性ボーカル(Alex LIGERTWOOD)をフィーチャーした、ロックテイストあふれるブルースだ。
A3 - BIG CITY BRIGHT
A4 - DED' CIRCUS
ドラミングが凄まじい。曲中盤は鬼気迫るほどのハイスピード。
B1 - LIFE IS REAL ONLY HERE(part 1)
B2 - SPEED IT UP
B3 - WHAT THE ...
B4 - WHERE IS HERE
B5 - LIFE IS ONLY REAL HERE(part 2)
B6 - HIS LOVE
B7 - SPACE OUT

1978 INNER CITY RECORDS, INNER CITY IC 1057