Live / Dunkelziffer
それまでは日本語の歌詞はダサイと決めつけていた。そんな時期もあった。今では懐かしい思い出だ。なんと器の小さなことか。
そんな器の小さなリスナーだった自分の間口をほんのちょこっと拡げてくれたのがダモ鈴木というシンガーだ。
ダモ鈴木と言えば、CAN。あのドイツのロックバンドのCANだ。CAN のファンだった。CAN というよりも Holger Czukay のファンだったと言ったほうが正確だ。実はその時、CAN 自体のアルバムで、ダモ鈴木参加のアルバムは持っていなかった。とんでもないファンもいたものだ。何はともあれ、CAN 関連の音源を見つけると、CAN のアルバムコンプリートもしていないのに、とりあえず買っていた。
今は亡き、六本木の WAVE で手に入れたのがこの Dunkelziffer の LIVE というアルバムだった。解説付きのオビを紛失してしまったが、「日本語、ドイツ語、ダモ語がナンタラ」とか書いてあり、興味をそそられたのだった。
彼の唄う日本語がとてもかっこよく聴こえた。なんだろう、このかっこよさは。日本語の音楽を敬遠してきた自分にとってはカルチャーショックだ。こんなにかっこよく日本語で唄えるシンガーがいたのか!目からウロコだった。
"After Saturday Night"という曲だ。
きみのいうことなど、どうでもいい
きのうのことなど、どうでもいい
このよのものとは、おもえない
まあ、意味不明な歌詞なんだが、言葉の響きがとても心地良かった。
ちなみにこの曲、Dunkelzifferの"In The Night"に収録の"Sunday Morning"のライブバージョンだ。この曲に関して言えば、スタジオバージョンよりも"LIVE"のライブバージョンが数段優れている。
他のオススメ曲は、Jazzyな雰囲気の "Facing The Wind"。「風化粧」というこじゃれた邦題が付いている。
とにかく、クオリティの高いライブ盤。聴いておいて損はないハズ。
Live / Dunkelziffer
1997,JP,Captain Trip Records,CTCD-058
- Coffeehouse
- After Saturday Night
- The Messenger
- Facing The Wind
- Distant Drums
- These Days
- Up Date
- Shamrock
- You're My Melody
そう、たぶん、1997年の発売当初にこのCDを買ったはず。六本木WAVEでは前面にだされていて、超プッシュしていたのだ。