今日の本: トマス・ハリス / 羊たちの沈黙

羊たちの沈黙 (新潮文庫)

羊たちの沈黙 (新潮文庫)

もちろん、映画は見たが、
FBIの訓練生クラリススターリングとハンニバル・レクター博士のやり取り、
クロメンガタスズメガの繭、
鼻の下に塗っていたヴィっクス・ヴェポラップ(でも映画では白い軟膏だったような?)、
あたりの印象しかないのが正直なところだ。


で、小説が古本屋においてあったので買って読んでみた。


海外小説は、読みにくいものと、そうでないものとはっきりわかれる。


その中でもこの羊たちの沈黙は、
最も読みにくい翻訳のひとつとして、自分の中でカウントされる。


おかげで読むのに時間もかかってしまった。
つまらなくはないのだが、表現が直訳風―かどうかは
原書を読んでいないのでわからないが―で、
日本語の文章としては理解不能な部分が多々あったりする。


これはアマゾンのレビューでも指摘されていることだ。


まあ、でも、これを読んで、また映画が見たくなった。
ハンニバル・ライジングが公開されている都合か、
羊たちの沈黙のDVDは最高で3泊4日しかレンタルできないのが残念だ。


映画の内容を知らずに、この小説を果たして楽しめたのだろうか。
それには少し自信がない。


この小説がサイコ・サスペンスの走りだったのは認めるが、
昨今のニュースで報じられる猟奇的事件に辟易してるせいだろうか、
新鮮な気持ちで味わえるサスペンスでは、もうないのかもしれない。