今日の本: トマス・ハリス / 羊たちの沈黙
- 作者: トマスハリス,菊池光
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1989/09
- メディア: 文庫
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もちろん、映画は見たが、
FBIの訓練生クラリス・スターリングとハンニバル・レクター博士のやり取り、
ドクロメンガタスズメガの繭、
鼻の下に塗っていたヴィっクス・ヴェポラップ(でも映画では白い軟膏だったような?)、
あたりの印象しかないのが正直なところだ。
で、小説が古本屋においてあったので買って読んでみた。
海外小説は、読みにくいものと、そうでないものとはっきりわかれる。
その中でもこの羊たちの沈黙は、
最も読みにくい翻訳のひとつとして、自分の中でカウントされる。
おかげで読むのに時間もかかってしまった。
つまらなくはないのだが、表現が直訳風―かどうかは
原書を読んでいないのでわからないが―で、
日本語の文章としては理解不能な部分が多々あったりする。
これはアマゾンのレビューでも指摘されていることだ。
まあ、でも、これを読んで、また映画が見たくなった。
ハンニバル・ライジングが公開されている都合か、
羊たちの沈黙のDVDは最高で3泊4日しかレンタルできないのが残念だ。
映画の内容を知らずに、この小説を果たして楽しめたのだろうか。
それには少し自信がない。
この小説がサイコ・サスペンスの走りだったのは認めるが、
昨今のニュースで報じられる猟奇的事件に辟易してるせいだろうか、
新鮮な気持ちで味わえるサスペンスでは、もうないのかもしれない。