VOLKOR

Volkor

Volkor

まさしく、これは傑作。

Didier Lockwoodのアルバム"Jazz Rock"と、彼の兄、Francis Lockwoodの"Debbi"のカップリング盤だ。Didier Lockwoodはフランスのプログレッシブロックバンド、MAGMAのヴァイオリニストだったそうだ。MAGMAは詳しくないのでよく知らないが、コバイア語を使って唄われるということで有名だ。コバイア語というのは「コバイア星人の言葉」らしい。ちなみに、このアルバムはMAGMAのものでもないし、インストアルバムなのでコバイア語は出てこない。

ジャズロックというと、プログレ用語になるのだろうか。ジャズロックと冠された作品やジャズロックと紹介さえれる作品に、過度な期待はしてはいけないと思っている。何故かといえば、どれもこれも薄いのだ。ロック面ばかり強調され、肝心のジャズがそれについていっていない作品を多く聴いてきたような気がする。

しかし、このカップリング盤は非常にバランスが良い。わかりやすい例でいうならば、Jeff Beckの"Blow by blow"、"Wired"にその性質はとても似ている気がする。要するに「クロスオーバー」なのだ。ジャズとロックが程よい具合に混ざり合い、化学変化を起こしている。

最近では、ヴォーカルの入らないインストゥルメンタルは敬遠する傾向が、自分の中であったのだが、このアルバムは平気だった。おそらくメロディが唄っているからなのだろう。豊かなメロディ、ジャジーなフレーズ。洗練されたテクニック。

とにかく、最高だ。

おれが特に気に入ったのは、Francis Lockwood / Debbiのほうだった。クロスオーバー!(というほうがフュージョンというよりカッコイイと感じる)

VOLOR "Jazz Rock"

1. To-morrow
2. Astral Trip
3. Elbow
4. What's the Matter
5. Volkor
6. Yellow Faces
7. Green
8. Naita

Francis LOCKWOOD "Debbi"

9. Debbi
このメロディは泣かせる。この曲を聴き、参りました!って感じになった。すごく叙情的なメロディで心に残るのだ。文句なしのベストトラック!
10. Sabrina de Souza
11. Don't forget him
12. Question on you
13. Strange Moon
14. A quiet Sun
15. Good Luck Part 1
16. Good Luck Part 2